シグマアイと株式会社高速、量子コンピューティングによる物流倉庫内作業の効率化に向けた実証実験を開始

シグマアイと株式会社高速、量子コンピューティングによる物流倉庫内作業の効率化に向けた実証実験を開始

 東北大学発スタートアップの株式会社シグマアイ(本社:東京都港区、代表:大関 真之・観山 正道、以下 シグマアイ)は、株式会社高速(本社:宮城県仙台市、代表取締役:赫 裕規、以下 高速)と共同で、量子コンピューティング技術の一つである量子アニーリング(※1)を活用し、物流倉庫内作業の効率化に向けた実証実験を2022年4月より開始しました。 本実証実験では、高速の物流倉庫内での、入庫、ピッキング、出庫などの一連の作業が効率的に実施可能となる最適な商品配置の実現を、量子アニーリングを活用した最適化技術により目指します。

■   本実証実験の背景と狙い

物流倉庫では、多種多様かつ大量の商品の入出庫が日々行われています。そのような中、倉庫内作業を効率的に行うために、一部では機械化も進められていますが、その場合でも作業動線を短縮することが、業務負荷の軽減や作業時間の縮減に繋がり重要となります。しかし、商品の大きさや重さと保管場所のスペース、倉庫内の設備位置、入出庫の頻度や同時に発生する作業などを総合的に考慮して、商品が最適な配置で保管されているかというと、必ずしもそうとは言えず、多くの課題があります。 一方量子コンピュータの実証実験として近年、工場内の無人搬送車による配送の効率化や、製造ラインの従業員シフトの最適化などが行われており、物流倉庫においても、商品と保管場所のスペースや入出庫の頻度に応じた作業動線など、複雑な制約や状況に応じた最適な商品配置を算出できる量子コンピューティング技術への期待が高まっています。

 これらの課題に対して、シグマアイと高速は連携して、量子コンピューティング技術のひとつである量子アニーリングを使い、高速の物流倉庫内での業務負荷の軽減、作業者の移動距離の短縮、作業精度の向上、作業時間の縮減などの実現を通し、迅速な作業連携や協力体制の構築、オペレーションの効率化を目指します。 本実証実験により、広く物流倉庫におけるDX化の進展が期待されるとともに、高速の社員の方々がより働きやすく、誰もが活躍できる場を創出することで、高速の更なる市場提案力の向上を目指します。

■   シグマアイについて
シグマアイは、黎明期から発展期を迎える量子科学時代において、量子アニーリングマシンの性能の限界を超える独自の根幹技術を持ち、量子アニーリングの活用事例を豊富に持つ東北大学の研究成果を社会に還元するために、様々な研究開発機関、事業会社との共同開発を進める世界でも屈指のスタートアップ企業です。顧客企業の皆様とともに、D-Wave Systems社の量子アニーリングマシン(2019年7月に日本初の大型利用契約を締結)をはじめとした新しい計算基盤を用いた研究開発事業、および多くのユーザーの生活に寄り添い、身近でありながら、優しく社会に浸透するアプリケーション開発事業を行っています。

会社HP:https://www.sigmailab.com/



■   高速について
高速は、スーパーマーケット、食品加工業者向けの包装資材を主に販売している食品軽包装資材の専門商社で、東証プライム市場に上場しています(証券コード:7504)。精肉鮮魚用の食品トレー、弁当・惣菜容器、ラップなど食品に関わる幅広い包装資材を販売し、自社デザイン部門を活かした提案、全国に展開する広域の物流網による優位性を有しており、本年2月に創業56周年を迎えました。現在の中期経営計画では、2025年度に、既存ビジネスの確実な成長により売上高1,000億円、経常利益40億円の達成に加え、+αの取り組みにより売上・利益のさらなる積み上げを目指しています。

会社HP:https://www.kohsoku.com/



※1 量子アニーリング
膨大な組み合わせの中から最適な解を求める最適化問題に特化した量子コンピュータの計算技術

PRTimesの記事はこちら

最先端技術を最も速く社会に届ける